楽しみからの手紙

⋄今日を楽しむ⋄

今朝、起き抜けに頭の中に流れた言葉は
「さて、今日も一日楽しもう」
でした。

こんなフレーズと共に朝が始まることはあまりなかったので、自分でもちょっと驚き。
日頃はどうかというと、まず起きたら時間を確認。
今日の予定を頭の中でおさらいして、「あれして これして…」と左脳がフル回転します。
せっかくの朝なのに、それだけで呼吸が浅くなることもしばしば。

さて今日はといえば、自分の変化に驚きながらも、ちょっとした脳内フレーズの変化で、自分の楽しさ度が全然違うことも実感しました。
”楽しもう”と思うだけで、じゃぁ、夫との会話はどう楽しむ?とか
朝の食事はどう楽しむ?とか
自分の中で問いが生まれます。
問いが生まれたということは、答えもそこにあるということ。
楽しめる度合は自然にアップです。

そうしたら今朝のNHKあさイチのゲストは所ジョージさん。
「毎日楽しいですよ」と連発するインタビュー内容。
このシンクロにも嬉しい驚き。

やっぱり楽しむコツは「今にとことん集中」ということかな~と、改めて思いました。

所さんの言葉で印象に残ったことを記憶に頼って書き留めておきますと
…   …   …   …   …
ああなりたい、こうなりたい、って夢を描く人が多いけど、なったものが自分なのよ!
そこで楽しんでいたら、夢は自然に湧いてくるから!
…   …   …   …   …

そうなのですよね。
夢は「描かなくちゃ!」と思って見るものではなく、本来は自然と湧いてきてしまって、突き動かされてしまうもの。
それもこれも、今にとことん集中することから始まるのではないかな。

さて、今日も一日楽しみましょう。

⋄自然という楽しみの種⋄


バラ咲きジュリアンの「マスカットのジュレ」です。


このネーミングからして、作者がとても楽しんでいる感覚が伝わってきますね。





こちらもバラ咲きジュリアンの「いちごのミルフィーユ」。


そろそろ紅茶を淹れてデザートを食べたくなってきましたか?






夏には咲き誇っていたポーチュラカが、秋に入ってついに花をつけなくなってきたので、上の二鉢を買ってきて植えてみました。

綺麗に咲いている花と、新しい住処を得た花の気持ちと、新しい住人を迎えた鉢とを眺めていると、何とも楽しい気持ちが湧いてきます。

しばらく見とれていました。


日本の四季は、毎日に彩りを加えてくれますね。


もちろん紅葉も。


ご近所さんのお庭の紅葉を借景で楽しんでいます。


毎日の中に、見回せば「楽しみ」の種が一杯あることに気が付くことが、何よりの人生のスパイス。

ありがたいですね。

⋄「楽しくない」も大事なメッセージ⋄

以前はとても楽しみだった事が、最近ちっともウキウキしない…なんていうことはありませんか?

仕事であれ、プライベートであれ、そういうことは起こります。

変わってしまった自分に、自分自身がとまどいを感じますし、そこで生まれた人間関係やおつきあいはどうしよう、とドキドキしてしまいますね。

 

私は、「ここでやめます」とか「こんな風に変えます」と自分から変化を申し出るのが苦手なタイプでした。今でも得意ではありません。

 

けれど、あんなに楽しみだったことにもう心が震えない、という事実から目を背けても、ごまかしても、あまりいいことなんてない。

 

すぐに変えられないこともあるでしょう。そんな時は無理しなくてもいい。

ただ、もう楽しく感じていない自分からのお手紙には、ちゃんと目を通しておきたいものです。

そろそろ手放す時期なのかもしれない…

ひょっとして、心に引っかかっている気持ちがあるのに目を向けていないのかもしれない…

 

ちょっと怖いかもしれないけれど、【楽しくない】というお手紙も、受け取ってみましょうね。

意外と肩の荷が降りる結果につながるかもしれませんよ。

 

 

⋄受け継がれる楽しさ⋄

親から子へ伝わっていくものは、《楽しさ》を乗り物にしているのではないかと感じます。

 

私の父は飛行機が大好きでした。

小さい頃、埼玉県入間の航空自衛隊ブルーインパルスのショーに連れていってもらったものです。

飛行機が色とりどりのスモークを吐きながら真上を通過する時のスピード感には子ども心に感動しましたが、何よりも印象に残っているのが、一緒にいる父のうっれしそうな顔!

 

私は雷や稲光を怖いと思ったことがありません。

その理由には思い当るところがあります。

小さい頃、土砂降りの雨に雷がすごい夜に父が私を窓辺に連れていき、大きく開けた窓から外を見ながら「ぴかっと光って、昼間みたいできれいだね!」と何度も言って聞かせたのです。

その時の父も満面の笑みを浮かべていました。私は「そうだね」と言いながら一緒に”きれい”と思いながら見ていました。以来今でも、雷が近づくと”きれい”な稲光が見たいがために窓の近くに寄って行きます。

 

 

母は部屋の模様替えが好きな人です。
あれこれ考えて、時にはピッタリの家具を奮発して、部屋の雰囲気を変えてはご満悦でした。
小さい頃には、ふすまの下半分に綺麗なストライプの布を貼り付けたこともあります。
布はちょっとたるんだりしていましたが「きれいでしょ~」と笑う母を見て、私も嬉しかったものです。

私は、活字中毒と言ってもいいくらい本が大好きです。
子どもが生まれてしばらくは「産後は活字を読んじゃダメ」と言われて(これは私の母の持論です)、本も新聞も読めないことが苦痛でした。
そんな私ですから、子育て中もスキあらば本を開いていました。どこかに出かける際にはもちろん本を持参。子どもにもたくさん読み聞かせをしました。活字を前にした時の私の楽しさや弾む心が伝わったのか、すでに大学生の子ども2人も本が大好きです。一度も”本を読みなさい”なんて言ったことはありません。

子どもは大人の背中を見て育つ、と言われますが、大人が味わっている気持ちを敏感に感じ取りながら、色々なことを学んで育つのでしょうね。
気持ちの中でも楽しさや喜びは、ストレートにシンプルに子どもにメッセージを伝えているような気がします。

とあらば、毎日の中にたくさん楽しさを見つけて味わっていきたいものです。
楽しさアンテナ、益々全開にしていきましょう。

⋄大好きな着物⋄

最近、よく着物を着て出歩いています。

実は小さい頃から着物には惹かれていました。

小学生の頃、お正月にウールの着物を着せてもらって、いつものコタツでみかんを食べているだけなのにウキウキしていたことを思い出します。

 

成人式の着物は勿体ないからいらない、と言って作らなかったのですが、母の方が”娘の振袖姿"を見てみたかったらしく、24歳の頃に押し切られるようにして作ってもらいました。

いざ出来上がってみると、美しい刺繍や絵柄に見とれてしまって、しばらくずーっと眺めていたほどです。友人の結婚式には積極的に着物で参列。

いつかは自分で着物を着られるようになって、雨の日には蛇の目傘を差して雨下駄を履いて歩くのが夢でした。

 

ずっと忙しさの中にあって、その夢は何回かトライしてみたものの棚上げしていたのですが、ここにきて私の毎日に着物はだいぶ馴染んできたようです。

着物は着るのにも後始末にも時間がかかるし、なんだかんだ言ってある程度お金もかかります。

あれこれ面倒くさいことばかりではあるけれど、それを乗り越えさせているのは心から湧き出てくる「楽しさ」。

着物を着ている時のシャン!とした感覚・草履や下駄で歩く時の音・袖や裾を汚さないようにと自然に変わる立ち居振る舞い…どれをとっても、あぁ楽しい、嬉しい。

 

もちろん上手に着付けられなくて「今日は失敗!」と思いながら出かける時もあります。

ちょっと恥ずかしい気持ちもあるけれど、失敗OK!そんな時もあるさ、と結構胸を張っている自分に驚くことすらあります。

 

楽しい気持ちに添っていくことは、自分を肯定していくことなのですね。

頭で理解しようとしても無理。これは感じるもの。

楽しさにアンテナを張る大事さを、実感している今日この頃です。

 

⋄電車の中の指揮者⋄

先日、副都心線の車内でとても印象的なおじさんに遭遇。

手に「ブラームス」と書いた小さい本。多分楽譜でしょう。

 

眉間にシワを寄せながら、真剣にその本に見入っています。

時々持っているミニペンを小さく振りますが、そのお姿は本格的な指揮者そのもの。

ある時はよし!よし!とでも言うようにうなずき、目を閉じて味わい、今まさに頭の中では壮大なオーケストラの音楽が流れているのだ、ということが目に見えるようでした。

 

ふと目を上げたおじさん、「あ!次は終点だ」と言わんばかりにはっきりと表情を変化させた。 くりくりっと目を見開き、身体全体で「おっ」と動き、そして再び楽譜に目を落とすやいなや、指揮棒(にしか見えないミニペン)を振り始める。

 

”おっ”の顔と指揮者の顔のギャップにまず驚いた。え~、こんなに表情が豊かに変わるのか、と思って、こちらも大げさに飛び上がりそうになってしまった。

 

一見妙なおじさんなんだけれど、その中に広がっている豊かな世界が目に見えるようなのが楽しくて、いつまでもずっと観ていたかった。魅せられました。

 

「楽しみからの手紙ワーク」をしてみて

そういえば思い出した。

小さい頃、部屋が暗くなったことにも気づかずに、熱心に大好きな本を読み続けていたこと。

のめりこんだらとことん!な自分。

そしてそんな時の自分には、とても満足していたこと。

 

「一心不乱」

 

という言葉が浮かんできた。

 

最近の自分はといえば、仕事に家事にあれこれに、いつも頭にいくつかの事を同時進行させながら「多心乱れまくり」な状態だった。

心の奥深くで、そんな状態にずっと「?」を抱えていたこと。

 

いくつも「事」を抱えていても、「一心不乱」になれたとしたら、その自分は結構好きだ。

 

 

次の一歩

時間を忘れて一心不乱になれる状態、を、自分にプレゼントしよう。

スケジュール帳に「一心不乱Day」をつくることにした。

その日はあらかじめ予定が入れられないようにブロック。何に一心不乱になってもいいよ!

⋄「スゴイよね」「ほんとだ」⋄

花粉症の季節、マスクが手放せない。

テレビで紫外線の目への悪影響の特集を見て、

さらに大ぶりなサングラスも加わった。

 

マスクにサングラス。

かなり怪しいヒトの出来上がり。

 

娘からは「一緒に歩きたくない」と言われる始末。

でもサングラスをかけるととても目が楽になるので、

怪しいヒト継続中。

 

電車に乗って立っていたら、

ランドセルを背負った小学2年生くらいの女の子2人が、 段々と近づき、私の斜め後ろに陣取った。

 

私を見上げたままヒソヒソ2人で話し始めた。

 …スゴいよね…

 …うん、ホントだ…

 ~(繰り返し)~

 

彼女達が私を見上げていることは、電車のドアのガラスに映って丸見え。

が、彼女たちはそのことに気づかず、声もヒソヒソしているけれど丸聞こえ。

 

怪しいヒトを見つけて、怖いもの見たさで寄ってきたのか、

寄って見たはいいけど゛スゴい゛しか言葉が見つからなくなっちゃったのか。

 

何にせよ可愛くて、目はドアに映る2人の姿に釘付け。

よっぽど2人の方を向いて、ニッコリ笑おうかと思ったが、

きっとマスクで口元も見えないだろうし、脅かすだけだろう、と思い留まった。

 

楽しみからの手紙

彼女達にとっては、きっと冒険だったでしょうね。

冒険する時のワクワクドキドキ感が伝わって、私も楽しい気持ちでいっぱいになった。

もう本当に楽しい!ワクワク。つい笑顔になる。

 

「楽しみからの手紙ワーク」で気づいたこと

小さい頃から、冒険が大好きだった自分を思い出した。 近所という範囲を越えて自転車で走り回り、 洞窟のようなものを見つけて入り口のちょこっとだけ入ってみたりした。 それがすごく楽しかった。

 

私の人生を輝かせるキーワードは「冒険」「新しいこと」「変化」

環境が変わらなくても、”見つけよう”と思うだけで、あるいは「これを冒険してみると」と視点を変えるだけで、毎日が輝きを放つ気がする。

さて、何の冒険を始めようか。

 


(文:斉藤知江子)